模試が返ってきたとき、点数や偏差値だけを見て「良かった」「悪かった」で終わらせていませんか?模試は受けた瞬間より、返却後の復習でどれだけ伸びるかが決まります。
成績が伸びる子と伸び悩む子の差は、「模試を何回受けたか」ではなく「復習のやり方を知っているか」にあることがほとんどです。復習をしないまま次の模試に臨むと、同じ単元・同じパターンのミスを何度も繰り返します。
この記事では、模試の復習をいつ・何を・どの順番でやればいいかを、中学生向けに手順で解説します。
模試の復習はいつやる?「当日」と「返却後」の2回
模試の復習は、1回で終わらせずに2回に分けてやるのが基本です。
| タイミング | やること | 目的 |
|---|
| 当日〜翌日 | 自己採点して、全問題を◯△×に仕分ける | 「なぜそう解いたか」を覚えているうちに記録する |
| 成績表が返ってきた日 | 設問ごとの正答率を見て、復習する問題を絞る | 「みんなは解けたのに自分は落とした問題」を見つける |
| 1週間後 | ×と△の問題をもう一度、何も見ずに解く | 本当に解けるようになったかを確かめる |
当日にやる理由は、時間がたつと「どう考えて解いたか」を忘れてしまうからです。模試の結果が返ってくるのは2〜3週間後なので、返却を待ってから復習を始めると、間違えた理由がもう分かりません。
逆に、成績表を見ないと分からないこともあります。それが設問ごとの正答率です。自分の答えだけを見ていても、「この問題はみんな解けていたのか」は分かりません。だから2回に分けます。
模試の復習のやり方4ステップ
ステップ1:自己採点で全問題を◯△×に仕分ける(当日)
模試が終わったら、その日のうちに解答を見て自己採点します。このとき、正解・不正解の2つではなく、3つに仕分けるのがポイントです。
- ◯:自信を持って解けた
- △:正解したけど迷った・勘で選んだ
- ×:間違えた・手が出なかった
いちばん大事なのは △ です。勘で当たった問題は点数には入っていますが、本番で同じように当たる保証はありません。×と同じく復習の対象に入れてください。
問題用紙に残した計算やメモも捨てずに取っておきます。「どこまで考えて、どこで止まったか」が、あとで原因を探すときの手がかりになります。
ステップ2:成績表の正答率で、復習する問題に優先順位をつける(返却後)
成績表が返ってきたら、偏差値や判定より先に設問ごとの正答率を見ます。そして×と△の問題を、次の順番で並べ直します。
- 正答率が高いのに、自分は×だった問題 → 最優先。多くの人が解けている=差をつけられている問題です
- 正答率が中くらいの×と△ → 次に取り組む。ここが解けるようになると点数が一番伸びます
- 正答率がとても低い問題(目安30%未満) → 後回しでかまいません。今の段階で時間をかけるより、1と2を固める方が得です
全問題を復習しようとすると時間が足りず、結局どれも中途半端になります。「解くべき問題」を先に絞るのが、模試の復習でいちばん効くコツです。
ステップ3:間違えた原因を3種類に分けて、解き直す
優先順位をつけた問題について、なぜ間違えたのかを1問ずつはっきりさせます。原因はだいたい次の3つのどれかです。
- 計算ミス・読み間違い(やり方は分かっていた)
- 知識不足(公式・単語・用語を知らなかった、忘れていた)
- 時間切れ(解けたはずだが時間が足りなかった)
原因が違えば、対策も変わります。
- 計算ミスが多い:途中式を省かずに書く、見直しの時間を最初から残しておく
- 知識不足が多い:その単元の教科書に戻って学び直す。教科書レベルから戻ることを恐れない
- 時間切れが多い:時間を計って解く練習をする、解く順番を決めておく
原因が分かったら、解説を閉じてもう一度自分で解きます。解説を読んで「分かった」と思っても、白紙から解けるかどうかは別物です。ここで手が止まる問題こそが、本当の弱点です。
ステップ4:同じ単元の別の問題で確かめて、次の勉強計画に入れる
模試とまったく同じ問題は二度と出ません。でも、同じ単元・同じ考え方の問題は必ずまた出ます。だから確かめるべきは「その問題が解けるか」ではなく「その単元が解けるか」です。
問題集で同じ単元の問題を2〜3問解き、1週間後にもう一度解き直します。1回目で「解ける」ようになり、2回目で「忘れていないか」を確かめます。
最後に、見つかった弱点を次の模試までの勉強計画に入れます。たとえば「一次関数」「英語の不定詞」「理科の電流」が弱点なら、
- 1週目:いちばん失点が大きかった単元(例:一次関数)を集中して学び直す
- 2週目:残りの2単元を1つずつ復習し、週末に3単元まとめて確認テスト
ここまでやって初めて、模試の結果が「ただの記録」ではなく「次にやること」に変わります。
教科別|模試の復習のコツ
数学
途中式を見直して、どの行で間違えたかを特定します。答えだけ直しても、同じところでまた間違えます。図形や関数は、解説の図を自分で描き直してから解き直すと理解が深まります。
英語
単語・文法の問題は、間違えた単語や文法事項を書き出して覚え直します。長文は、分からなかった文を1文ずつ訳し直し、どの単語や構文で止まったかを確かめます。解き直したあとに本文を音読すると、読むスピードも上がります。
国語
国語は「なんとなく」で解いた問題が多い教科です。答え合わせでは、正解の根拠が本文のどこにあるかに線を引きます。自分の答えと根拠の場所がずれていれば、そこが読み方のクセです。漢字・文法は、間違えたものだけを覚え直せば十分です。
理科
暗記の分野(生物・地学など)は、間違えた用語だけでなく前後の関連する知識もまとめて覚え直します。計算の分野(電流・化学変化など)は、公式を書き出して、数字を入れる手順を1つずつ確かめます。
社会
一問一答で終わらせず、「なぜそうなったか」「そのあと何が起きたか」をセットで覚え直します。歴史なら前後の出来事、地理なら気候や産業とのつながりまで見ると、別の問い方をされても答えられます。
模試の復習でよくある3つの失敗
失敗1:点数・偏差値だけ見て終わる
数学で60点だったとき、「計算問題は満点で関数が全滅」なのか「まんべんなく半分ずつ落としている」のかで、やるべき対策はまったく違います。偏差値は全体の中での位置を示す数字で、自分がどこでつまずいたかは教えてくれません。
失敗2:解説を読んで「分かったつもり」になる
解説を「読める」ことと、白紙から「解ける」ことの間には大きな壁があります。レシピを読んで「作れそう」と思うことと、実際に料理を作れることが違うのと同じです。必ず解説を閉じて、自分で解き直してください。
失敗3:復習ノートをきれいに作ることが目的になる
復習ノートは有効ですが、きれいにまとめることに時間をかけすぎると、肝心の解き直しの時間がなくなります。「問題を貼る・間違えた原因を一言・正しい解き方」の3つだけで十分です。
保護者の方へ|結果が返ってきた日の声かけ
返ってきた結果を見て、最初に「なんでこの点数なの?」と言わないでください。点数の話から入ると、子どもは模試そのものを嫌いになり、復習にも前向きになれません。
代わりに、「どの問題が惜しかった?」「次に伸びそうなのはどこ?」と、中身と次の一手に目を向ける声かけをしてみてください。上のステップ2の「正答率が高いのに落とした問題」を一緒に探すだけでも、模試が前向きな道具に変わります。
よくある質問
Q1. 全教科を復習する時間がありません
全問題を復習する必要はありません。ステップ2のとおり、正答率が高いのに自分は間違えた問題を最優先にしてください。正答率がとても低い難問は後回しでかまいません。
Q2. 解き直しても、また同じ問題で間違えます
1回の解き直しで身につかないのは普通のことです。「当日 → 3日後 → 1週間後」のように間をあけて何回か解き直すと定着しやすくなります。何度やっても解けない場合は、その問題より前の単元に原因があることが多いので、1つ前の単元に戻ってみてください。
Q3. 模試の点数が上がらないのは、勉強量が足りないから?
量だけの問題とは限りません。点数が上がらない子の多くは、勉強はしているのに模試で見つかった弱点と、毎日の勉強内容がずれています。弱点の単元に勉強時間を寄せるだけで、同じ勉強量でも結果が変わることは珍しくありません。
Q4. 復習をひとりで進めるのが難しい場合は?
原因の分類(ステップ3)は、ひとりでやると「本当は知識不足なのに計算ミスだと思い込む」といった甘い判断になりがちです。誰かに「この公式は覚えてた?」「どこまで自分で書けた?」と聞いてもらうと、自分でも気づかなかった原因が見えてきます。
Manaviのお子さま専用AI家庭教師なら、間違えた問題を送ると原因を一緒に切り分け、同じ単元の問題をその場で出題できます。次の模試を「受けっぱなし」にしないために、無料プランで試してみてください。
まとめ
- 模試の復習は当日(自己採点)と返却後(正答率を見る)の2回に分けてやる
- 自己採点は◯△×の3つに仕分け、勘で当たった△も復習する
- 復習する問題は、正答率が高いのに落とした問題から先に取り組む
- 間違えた原因を「計算ミス・知識不足・時間切れ」に分けて、解説を閉じて解き直す
- 同じ単元の別の問題で確かめ、見つかった弱点を次の勉強計画に入れる
「結果」ではなく「原因」に目を向けることが、次の模試で点数を上げるいちばんの近道です。
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